ドローンを使って水田に種籾を 省力化とコスト削減へ

JAあづみ
ドローンによる播種作業が行われた実演会(安曇野市堀金)
ドローンによる播種作業が行われた実演会(安曇野市堀金)

長野県農業試験場は5月20日、安曇野市堀金の有限会社斉藤農園の水田で農業用ドローン(無人航空機)を用いた水稲湛水直播の実演会を開いた。ドローンで稲の種籾を水田に直接まく方法で、苗づくりや田植え作業をなくし、省力化やコストの削減が期待されている。
水稲の大規模経営は、春期の育苗に係るハウス不足が課題として挙げられ、ドローンでの湛水直播は、栽培法が未確立で倒伏のリスク等が伴う。そこで県は生育状況を確認し、技術の確立に取り組む。
湛水直播は移植栽培に比べ育苗の工程が不要で、作業時間を短縮することができる。短縮した時間は他作物の管理に充てることができるほか、作業分散にもなり経営の効率化につながる。
斉藤農園は、水稲や小麦、そば等を98haで栽培。水稲は従来の苗の移植を47ha、直播が7haの計57ha。代表の斉藤岳雄さんは、「経営規模の拡大により育苗用ハウスの確保が難しくなっている」とし、「ドローンによる直播がどの程度省力化につながるか見極めたい」と期待をのぞかせた。
この日は農業関係者ら約70人が作業の様子を熱心に見学。播種された種籾はにじのきらめきで農薬や酸素供給材がコーティングされたリゾケアXLを用いた。にじのきらめきはコシヒカリに比べ草丈が短く耐倒伏性に優れた特性を持つ。ドローンは離陸すると、田んぼの2~3メートルを飛行し、長辺100メートルを20秒ほどで進み、数往復で作業を終えた。見学者からは「あっという間に終わってしまい驚いた。画期的で生産効率もあがりそう」とった声が聞かれた。県は、9月半ば以降に収穫を行い、集めたデータを来春以降公開する予定だ。
長野県農業試験場作物部の丸山翔太研究員は「ドローンを活用した直播栽培が農家にとって、田植えと並ぶ選択肢の一つになれば」と話した。

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