気候変動に対応する産地へ 桃の栽培検討会

JAみなみ信州
着果位置を確認する営農技術員(長野県高森町で)
着果位置を確認する営農技術員(長野県高森町で)

JAみなみ信州桃部会は5月14日、「収量確保に向けた摘果開始時期の検討会」を初めて開催し、2会場であわせておよそ90人の同部会員が参加した。同部会では近年収量減少が顕著に表れ課題となる中、主な要因である気候変動に対応した栽培技術の確立に向け、確実で効率的な作業による収量増・品質向上を目的に検討した。
同JA管内の桃生産では主力品種「あかつき」の同JA選果場への出荷玉数の減少が課題となっている。2025年度生産者338名(22年度比5%減)、栽培面積5,506a(22年度比2%増)の中、選果玉数は約202万玉(22年度比23%減)と大きく減少している。近年の気候変動による不授精果、生理落下の発生、核障害や病虫害によるロスによる着果不足が主な要因だ。
その対策として「不授精果による肥大の差が明らかになる時期まで摘果開始を待つことで初期の着果量を確保する」考え方と栽培技術を検討した。摘果するべき果実の見極めが容易になり、より正確な作業により着果確保が期待できる。実践する生産者の圃場では着果量がしっかりと確保でき、作業時間が半分ほどになった事例もあるという。
この日は桃の模型を使いながら同JA営農技術員が着果位置のイメージを説明。小さな果実を落とすだけではなく、摘果も従来通り行う必要があることを強調した。
参加した中平直樹さん(50・高森町)は「品質を見て果実を選択でき、作業時間短縮にもなり良い方法だと思う。試しにやってみたが摘果判断がしやすかった。来年度も取り入れていきたい」と話した。
同JA営農部果実柿課桃チーフの片桐将史技術員は「気候変動にも対応できる有効な方法として部会の皆さんに積極的に取り組んでいただき、しっかりと収量を確保していきたい」と話した。
今シーズン同JA管内では昨年より8日早く満開を迎え、開花期間中の降雨もあり、不授精果の発生も確認されている。病害も散見され、今後の管理も慎重にすすめることも呼び掛けている。収穫時期は昨年と大差なくスタートする見込み。

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