JA信州うえだ花き部会は4月2日、上田市の上田東急REIホテルで「令和7年度JA信州うえだ花き部会総代会」を開いた。部会員28人のほか来賓、JA役職員らが出席し、2025年度の事業報告、26年度の事業計画など全4議案を承認した。
25年度は、霜害や猛暑の影響を受け、出荷量の減少がみられた。一方で、夏季と冬季の年2回開催された信州フラワーショーへ計18点を出品し、サマーセレクションにおいてグラジオラスを出品した川瀬廣明さんが全農長野県本部長賞を受賞するなど、生産者がそれぞれ日頃の研鑽の成果を披露した。
26年度は9人の新規栽培者が加わり、栽培面積は30アールの拡大となった。今後はこの流れを生かしてさらなる産地拡大を目指すとともに、安定した生産体制を整えることで出荷率の向上を目指す。また、盆や正月といった催事需要や、20~30代を中心に高まる家庭内消費のニーズに応えるため、商品の付加価値向上と日持ちの保証に取り組む。これにより、消費者の買い控えの動きにもしっかりと対応していく方針だ。
そのうえで、基幹品目であるグラジオラス、トルコギキョウ、スターチス、シャクヤク、リンドウ、量販小菊については、安定した産地の維持と拡大に注力する。また、振興品目であるコスモス、ソリダコ、フウセントウワタ、南天、金魚草、葉南天、サンゴミズキ、斑入り鳴子百合については、品目ごとに需要の高い出荷時期や生育期間を提示し、栽培者と出荷量の増加を進めていく。
第4議案では2年に1度の役員改選を行い、26・27年度の部会長に柿嶌勲さん、副部会長に中沢賢治さん、西川悦夫さんを選出した。柿嶌部会長は「変化の多い時世だが、新体制で部会のために頑張りたい。皆さんのご支援をお願いいたします」と、前向きな部会発展への意欲を示した。
閉会後の情勢報告では、業界の重要課題と対策が示された。
株式会社なにわ花いちば代表取締役社長の大西常裕さんは、物流コストの高騰という業界共通の課題に対し、他社と連携して複数社の商品を同一サイトで購入できる仕組みを構築した。これにより多品種の安定供給を実現している。今後は、協力と競争を戦略的に使い分けることが、業界が合理的に生き残るための鍵であると述べた。
株式会社大田花き代表執行役社長の萩原正臣さんは、国内の猛暑による出荷減と、それに伴う中国産リンギクの大量輸入および定着という現状を報告した。物価高騰の影響で花を選んでもらうことが難しい環境下において、国産花きの強みである鮮度管理を徹底し、その魅力を強くPRしていく方針だ。花を通じて国民の心を満たし、幸せを届けるという理念のもと、課題解決と業界の発展に全力を尽くす姿勢を示した。
両社ともに、他社との協力関係を築きながら業界の課題解決に挑み、国民に国産の花を手に取ってもらうための成長戦略を提示した。