二条大麦プロジェクトは3月12日、宮田村の本坊酒造マルス駒ケ岳蒸留所で、同村と駒ケ根市産の二条大麦を使ったウイスキー仕込み作業の見学会を開いた。6次産業化の一環で、仕込みは7年目。二条大麦の生産者ら関係者13人が同社を訪れ、ウイスキーができるまでの工程を見学した。
プロジェクトは、同市村、生産者、酒造会社、上伊那農業農村支援センター、JA上伊那が構成員。2014年に始まり、地元産の二条大麦「小春二条」を原料とするウイスキーやビールの製造、販売に取り組んでいる。ウイスキーの仕込みは2020年から始まり、昨年5月には地元産大麦で造った初のウイスキー「シングルモルト駒ケ岳~ローカルバーレイ~」を数量限定で販売した。
今年の仕込みには、昨年6月に収穫した二条大麦の麦芽32トンを使用。生産者や栽培面積の増加により仕込み量も年々増えている。
見学会では同社の担当者が、糖化や発酵、蒸留、貯蔵の様子を説明しながら工場内を案内。参加した関係者は、麦芽を糖化させた麦汁を試飲したり、発酵日数による香りの違いを確かめたりしながら、ウイスキーができるまでの工程を見学した。
参加した宮田村の生産者は「試飲した麦汁は思ったよりも甘く、この甘さがおいしいウイスキーにつながるのだと実感した。普段なかなか見ることができない工程も見ることができ貴重な機会になった」と話し、「昨年は収穫量も品質も良かった。自分たちが栽培した大麦でつくったウイスキーをぜひ味わってほしい」と期待した。
同社の担当者は「地元産の大麦は品質が良い。すっきりとした海外産のウイスキーに比べ、地元産のウイスキーは味に厚みがあり、麦らしいリッチ感が特徴だ」と話した。
同市村の管内では今年、23戸が合わせて約16ヘクタール(前年1.4ヘクタール増)で大麦を栽培。昨年一部圃場で発生した発芽時の湿害対策として、今年は浅播きを呼びかけた。出芽状況も良好で、2月下旬時点の生育はやや前進傾向。今後の気温の上昇や生育状況を見極めながら、追肥などの栽培管理を行い品質の高い大麦の生産に努める。