お出かけ勉強会 地元を学ぶきっかけに

JA上伊那
わら細工への想いを伝える酒井代表(右)
わら細工への想いを伝える酒井代表(右)

伊那谷ゆるっとつながる農業女子の会は11月7日、お出かけ勉強会を開いた。農業を基軸として活躍している団体を視察することで地元の活動について学び、会員のモチベーションにつなげることを目的に年1回開く。勉強会を通して、会員同士の交流も深めている。
同会は、「農業のことを話せる仲間が欲しい」と農村生活マイスターやNAGANO農業女子の有志が中心となって2020年に設立した。年齢制限や性別、農業経験の有無などの制限はなく、現在は100人以上が会員として登録している。ゆるく仲間とつながっているのが特徴で、仲間の提案に賛同した会員が「この指止まれ方式」でグループを作り活動している。
この日は、上伊那在住の会員10人が参加し、飯島町でわら細工の伝統文化を継承している「株式会社わらむ」を視察。実際にわら細工を制作している様子を見学しながら、会社を立ち上げた経緯やわら細工に対する想い、材料にするために二期作しているわらの栽培方法、農副連携の取り組み内容などの説明を聞いた。
同社の酒井裕司代表は「昔から神様が宿ると大事にされてきたわら細工で『夢とロマン』を伝えることで、農業に興味を持つ人が増えると嬉しい。伝統のあるわら文化を次世代につなげ、増えている耕作放棄地を儲かる田んぼにすることができたら」と想いを伝えた。
参加した会員は、通常の水稲栽培と二期作の栽培管理の違いや、わらの保存方法、従業員の働き方など質問しながら知識を深めた。
ほかにも、松川町の「なかひら農場」や駒ケ根市の「焼き芋 コーヒー よっしーのお芋屋さん。」を視察し、地元の農業と農業から発展させた経営について学んだ。
同会の池上真弓会長は「知らなかっただけで、地元にも農業を柱として頑張っている人がたくさんいることを実感した。今回の学びを今後の活動にもつなげていきたい」と話した。

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