JA上伊那野菜部会加工ニンジン専門部は11月4日、出荷会議を南箕輪村のJA上伊那野菜選荷場で開いた。JA担当職員らが2025年度の生産計画や出荷の注意点を説明し、実物を見ながら出荷規格を確認した。また、今年から本格的に受け入れる小さい規格のS級品の出荷方法を説明した。
加工ニンジンは他品目との収穫時期が調整しやすく、水田転作として栽培できる品目。加工業者や市場への出荷で安定した収入が期待できる。
今年、管内では約4.2ヘクタールで加工用ニンジンを栽培。播種時期である7月に高温や少雨が続き発芽不良が多く見られたことで、生産量は目標の6割ほどの約57トンとなる見込み。収穫作業は12月下旬まで続き、加工業者には年明けに出荷する予定だ。
会議には、生産者や出荷先である加工業者、JA担当職員ら11人が出席。生産者の所得向上につなげるため、出荷規格の最低重量が100gから90gに変更になっていることや、90g以下はS級品として出荷できることを説明した。また、二股や実割れなど奇形果のカット処理の仕方を実演し、良品の出荷を呼びかけた。
JA園芸課の小出順誠野菜係長は「収穫から業者に出荷するまでに長期保存が必要な品目のため、品質の良いニンジンの出荷をお願いしたい。S級規格なども利用しながら、1本でも多い出荷につなげてほしい」と話した。