量販向けコギク生産販売反省会 前年・計画上回る出荷数量

JA上伊那
生産者に呼びかける春日会長
生産者に呼びかける春日会長

JA上伊那花き部会振興花き研究会で、2025年度の量販向けコギクの生産数量が前年・計画ともに上回る10万7,370本となった。今年はお盆向けの需要が高まる重点期間(7月下旬~8月上旬)に出荷数量が確保でき有利販売につながった。また、早めの病害虫防除などが品質の良いコギクの出荷につながり、市場からも評価された。
上伊那のコギクは、全国的に栽培面積の減少や夏場の高温による開花の遅延が課題となる中、安定した生産量や品質で市場からの期待が高まっている。
11月5日には、25年度の量販向けコギク生産販売反省会が伊那市のJA本所で開かれた。生産者や全農、JAの担当職員ら24人が出席し、25年度の出荷販売実績や26年度の方針などを共有。JA全農長野の担当者が暑熱対策や病害虫防除、品質向上に向けた取り組みを説明した。
25年度は、冬場から春先にかけての気温の乱高下や、6月下旬の高温干ばつで開花遅延が心配されたが生育への影響は少なく、生産数量の78%が重点期間内に出荷となった。また、作業適期に合わせた講習会や栽培技術向上を目的とした圃場巡回などを実施し、品質の向上を図った。
26年度は、耐暑性のある品種の試験栽培や導入を進めるほか、病害虫防除や栽培方法など圃場管理の再徹底を呼びかけ、生産数量11万本を目指す。
研究会の春日保会長は「今年度の栽培を個人でも振り返り、反省を生かすことで来年度の品質の良いコギクの出荷につなげてほしい」と話した。

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