JA上伊那管内で晩生種「ふじ」の出荷が本格化している。箕輪町のJA上伊那果実選果場では11月6日から選果作業が始まり、作業員らが丁寧に選別や箱詰めを行っている。同JAでは今年、出荷数量1,175トン、販売金額2.5億円を目指す。
管内で栽培されている「ふじ」は、袋をかけない「無袋栽培」で育てられているため、蜜が入りやすく濃厚で、甘みの強さが特徴だ。リンゴの中で栽培面積が最も大きく、品質も良好なため市場からの評価が高く、長期販売への期待が高まっている。
作業初日となった11月6日には、作業員約40人が「ふじ」の選果作業を行った。作業員らは、果実を傷つけないように手作業で傷や汚れを確認し、専用の機械で光センサー選別を行った後、等階級ごとに箱へ詰めた。この日は16トンの「ふじ」が出荷された。
同JA園芸課の清水里枝子果実係長は「今年度は、夏リンゴも含めて全体的に生産量が多く、『ふじ』の出荷にも期待が高まっている。鮮やかな赤色に染まり、糖度が高く美味しい『ふじ』に仕上がっているため、全国のみなさんに上伊那のリンゴをお届けしたい」と話した。