ぶどうセミナー開催 今年発足の「JA信州諏訪生食用ぶどう研究会」の活動PRも

JA信州諏訪
ぶどうの基礎知識を学んだ「ぶどうセミナー」
ぶどうの基礎知識を学んだ「ぶどうセミナー」

JA信州諏訪営農部は11月13日、茅野市のJA仲町会館で「ぶどうセミナー」を開いた。ぶどうの基礎知識がテーマで、初心者や栽培を検討する18人が参加。5月に発足したぶどう生産者組織「JA信州諏訪生食用ぶどう研究会」の活動PR・入会も募った。
高冷地の諏訪地域ではこれまで、ぶどうの栽培は難しいと考えられていた。しかし、近年の温暖化の影響や新たな栽培技術により良質なぶどうが栽培できる地域となりつつある。
同組織は、JA3カ年計画(2025~2027年度)に付属する地域農業振興計画書に基づき、農業生産の維持拡大・JAの持続可能な経営基盤の確立に向けて発足。栽培講習会の開催や出荷規格・各種出荷用資材の提案、販売ルートの確保、栽培技術の周知・平準化に向けた活動ができる環境を整えた。高標高地帯でのぶどうの栽培の確立、直売所などへの出荷に向け、着実な歩みを進めている。11月現在、生産者21人が参加。営農指導員が全ほ場を巡回し、正しく統一した栽培・管理を行っている。
この日は、諏訪農業農村支援センターの盛次陽介技師が講師を務めた。盛次技師は、消費者ニーズが種なしで皮ごと食べられる品種に急速に移行していることを説明。「シャインマスカット」「ナガノパープル」「クイーンルージュ」の収穫期や10アールあたりの収量、食味などを比較した。
管内での栽培は、凍霜害に注意することを強調。園地の環境を整備してほ場の温度低下を軽減する間接防止法、燃焼資材を使って園内の気温や植物体温を上昇させる直接防止法を紹介した。さらに、冬季管理として主幹部を稲わらで巻く「わら巻き」や枝を30センチほど残しておく「荒せん定」の方法なども確認した。
茅野市の男性(81)は「一から栽培を学びたいと思って来たが、とても参考になる内容だった。次回のせん定講座にも行きたい」と意欲を見せた。
同組織事務局のJA原村営農センターの森山直光所長代理は「今日学んだ高い技術を、研究会で役立てていきたい。ぜひ多くの方に入会いただき、会員皆で均一な品質のぶどうを栽培し、出荷に繋げていきたい」と抱負を語った。

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