あんぽ柿加工開始 適期収穫に取り組みロス削減

JA上伊那
皮むき機に柿を置く作業員
皮むき機に柿を置く作業員

駒ケ根市の竜東あんぽ柿研究会は10月31日から、駒ケ根東支所構内であんぽ柿の加工作業を開始した。あんぽ柿に使用する「平核無柿」は、種が無いため果肉が詰まっており、甘みが強いのが特徴だ。今年は、適期収穫に努めたことで例年よりロス削減できており、害虫被害も少なく品質に期待が高まっている。出荷数量は8~9トンを目指す。
「駒ケ根あんぽ柿」は、同市の活性化や特産品作りのため、遊休農地だった桑畑を利用して2008年から生産を始めた。糖度20度以上の柿を添加物を使用せず、乾燥機で1週間ほど乾燥させる。通常の干し柿よりも水分が多く、濃厚な甘みと滑らかな食感を楽しむことができる。規格外の柿は洋菓子や干し柿チップスなどに加工し、幅広く味わってもらえるよう工夫を重ねている。
31日は、作業員11人が約500キロの柿を加工した。機械で皮を剥いたり、手作業でヘタを取り除いたりしてからトレーに並べ、専用の乾燥機へ運んだ。
同研究会の木下重夫会長は「加工することでさらに糖度が増し、柿が好きな人にはたまらない。近年、高齢化で生産者が減少しているが、できる限り作業を継続し、今後も『駒ケ根あんぽ柿』を作り続けたい」と話した。

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