諏訪市豊田上野地区の上野大根加工組合は11月9日から特産「上野大根」を使ったたくあん漬けに向け、天日干しを始めた。2025年は10,000本の漬け込みを見込む。稲刈り後の田んぼに作った特設の干場に、ずらりと秋の風物詩「大根すだれ」が出来上がった。
25年は、近年の高温の影響を考慮して例年よりも1週間遅い9月上旬に播種した。種は、品種登録されたF1品種「諏訪湖姫」。先端が丸く歯ごたえがあるのが特徴で、長野県の「信州の伝統野菜」に認定されている。生育は、10月中旬の低温の影響を受けたことにより遅れが見えたが、品質・収穫量ともにほぼ例年並みまで回復した。
10月10日は、9日から2日間で計6,000本のダイコンを干した。同組合は8日から集荷し、加工所の機械で洗浄。その後、手作業で一本ずつ丁寧に井筒状に組んでつるした。さらに、17日にも4,000本を干す計画だ。今後は、1週間ほど太陽光と風に当てて水分を飛ばし、同組合の伝統製法により漬け込み、26年の2月下旬頃の完成を目指す。
同組合の平林昭良副組合長は「収穫したダイコンは例年通り良い出来栄えになった。たくあん漬けはパリパリと歯ごたえが良くおいしい。出来上がりを楽しみにしてほしい」と話した。
同組合のたくあん漬けの購入は、今年からJA信州諏訪の子会社あぐりライフ信州諏訪営業課(0266-72-0113)が窓口。12月2日午前09時から先着順で電話にて受付する。商品の受け渡しは26年3月上旬。