奥州ロマン現地検討会 生育順調で長期販売目指す

JA上伊那
奥州ロマンの食味を確かめる参加者
奥州ロマンの食味を確かめる参加者

JA上伊那果樹部会りんご専門部は10月17日、伊那市の白鳥勲さんの農園で奥州ロマンの現地検討会を開いた。栽培管理や生育状況、販売状況などについて確認した。
10月中旬から収穫期を迎えた奥州ロマンは、シャキシャキとした食感や糖度15度以上の強い甘みが特徴で、優れた貯蔵性を持っている。長期販売が可能な品種として市場から有力視され、出荷数量増加の要望も上がっている。
この日は、生産者や上伊那農業農村支援センター、JA担当職員ら32人が参加。同園の生育状況や熟度調査結果を共有した。
5年前から奥州ロマンを栽培している同農園は今年、4月30日の開花後から適期防除や適期施肥に努めたことで生育は順調。1本の木に70個ほど実った奥州ロマンは、全体が鮮やかな赤色に着色した。白鳥さんは「栽培では、施肥量を調節して樹勢を強くすることが必要。果実肥大はあまりせず小玉傾向だが、適期収穫することで甘みが強く病害を防ぐことができる」と説明。
同JA営農経済部園芸課の清水里枝子果実係長は「日持ち性が良好な奥州ロマンは、氷蔵庫などで貯蔵してもほぼ甘さは変化せず、長期販売に向いている。年明けや他品種のシーズン明けを狙い、広範囲に出荷していきたい」と話した。参加者らは、昨年収穫して貯蔵した果実と今年収穫した果実を食べ比べて甘い果実を味わった。

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