JAみなみ信州は16日、職員の防犯対策への意識の向上を図り防犯訓練を行った。飯田警察署の協力のもと毎年行っており、今年は同JA喬木支所で同支所職員、飯田警察署、公益社団法人日本防災通信協会らおよそ16人が参加し緊迫した状況の中、特殊詐欺、金融機関を狙った強盗に対する訓練を行った。
特殊詐欺対応訓練では、電話をしながら来店した客が慌てた様子で高額の定期預金の解約を要求する設定。また、強盗対応訓練ではATM操作を聞くそぶりを装った強盗犯が職員を人質にとり、拳銃を向けながら金銭を要求。職員は非常通報装置を作動させ警察へ通報、逃げた犯人にカラーボールを投げつけるなどし、警察到着後、犯人の特徴などの事情聴取を行うまでを訓練した。
同署生活安全課生活安全少年係生活安全少年係の酒井航巡査部長が講評を行い、普段からの声掛けや来店客の異変に気付くことで被害を防げることもあるとし、防犯意識を高く持ち業務にあたるよう呼び掛けた。9月末日現在、本年中に飯田署管内では電話でお金詐欺が22件発生、被害総額約1億4,800万円(前年12件増、1億3,500万円増)、被害が急増しているSNS型投資・ロマンス詐欺は13件発生、被害総額約1億218万円(前年3件増、被害額1,000万円減)。特にSNS型詐欺は1件当たりの被害額が大きいのが特徴だという。
同支所の坪井淳二支所長は「地域の皆さんに安心してご利用いただけるよう、日頃の声掛けを徹底するなど支所全体で防犯対策をしっかりと行っていく。お客様の大切な命や財産を守れるよう努めていきたい」と話した。