セルリー部会共進会を開催 栽培技術の安定図る

JAあづみ
圃場の審査をする審査員ら
圃場の審査をする審査員ら

JAあづみセルリー部会は7日、共進会を開いた。部会役員や県松本農業農村支援センターの職員、営農指導員ら10人が審査員となり、管内の16カ所の圃場を審査した。
共進会は、部会員の生産意欲向上や栽培技術の安定、経営安定を図ることを目的として、そ菜品目振興のために毎年行っている。審査基準は栽培面積や生育状況、病害虫発生状況など5項目。審査員は、各地域営農センターの営農指導員から株張りの状況、病害虫発生の有無などの説明を聞いて点数を付けた。収穫が始まると収量調査の得点が加算され、これらの総合獲得点数の順位で共進会入賞者が決定する。
25年は、一部の圃場で病気が発生しているものの、全体としては大きな病気や害虫による被害はなく、順調に生育している。また、害虫の発生も若干みられたが、部会全体で予防防除の徹底に努めたことで被害を最小限にとどめることができた。毎年甚大な被害を受ける疫病は、昨年10月に登録された新剤「ユニフォーム粒剤」の散布が、土壌病害への安定した効果を発揮し、疫病の発生が見られなくなった。
25年の春作では、17184ケース(1ケース10キロ)(前年比77%)と出荷数量が伸び悩んだ。秋作は、10月24日から順次出荷がはじまり、18700ケース(1ケース10キロ)(春作比1516ケース増)を見込んでいる。
同JAの夏秋いちご部会、ジュース用トマト部会も25年度内に共進会を開く。各部会の通常総会では、共進会の上位生産者に特別最優秀賞の長野県知事賞をはじめとする計9の賞を授与している。
JAあづみセルリー部会とJA松本ハイランドからつくる松本洋菜部会は、各取引卸売市場に向けて販売を行っている。生産段階から出荷規格・精算まで他の野菜に比べて条件や制約の多い中で、生産者一丸となって栽培に取り組んでいる。
営農経済事業部農産課の西牧博夫代理は「高齢化や後継者不足といった問題は他の野菜生産と同様に今後の生産活動に大きく影響を与えてくる事は間違いないが、この卓越した技術を持った生産者の方々の中から更に優秀な生産者を表彰する事で、更なる生産意欲の向上や生産技術の向上に繋げていきたい」と話した。

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