JA信州諏訪は10月16日、原村の原中学校3年生64人のキャリア教育「お仕事インタビュー」に協力し、生徒から寄せられた仕事に関する質問に答えた。人材サービス・転職サイトを運営する「株式会社ビズリーチ」(東京都渋谷区)が支援し、長野県内では初開催。将来を見据える生徒たちに、同村出身・在住の管理部人事課の菊池正士課長が、仕事で得られる喜びや今から意識してほしい「人と関わって生きる」ことの大切さを前向きに伝えた。
同村と株式会社ビズリーチは昨年10月、日本の農業を支え、未来へつなぐ次世代の人材育成を目的とした連携協定を締結した。今回は、未来の人材育成の一環として企画。原村教育委員会や原村商工会が依頼した行政・地元企業の関係者ら29人が集まった。
当日は、生徒約5人と行政・地元企業の関係者2人による、15分間の質疑応答を計3回行った。生徒からは、会社の概要・仕事内容・その仕事の就職方法の3つのカテゴリの中から、具体的な質問が寄せられた。
菊池課長は、人事の仕事は「採用した職員の教育を行う。苦労もあるが、職員が活躍してくれるのがうれしい。人の成長が自分の喜びだ」と語った。困難をどう乗り越えてきたかは「JAは営農・金融などいろんな部署があり、別部署への異動もある。その度に新しい仕事を覚えることは大変だったが、常に学び続ける気持ちを忘れずに、乗り越えてきた」と振り返った。また、中学生のうちから意識してほしいこととして「積極的に多くの人と関わって生き、コミュニケーション能力を磨いてほしい。この先どんな道に進んでも無駄にはならない」とアドバイスした。
生徒は、メモを取ったり、頷いたりしながら真剣に耳を傾け、自身の将来に思い馳せていた。
3年1組の酒井藍華さん(14)は「将来について考える良い機会になった。何歳になっても勉強は必要という言葉が印象に残り、大切なことなんだと思った」と話した。