国内有数のクルミ産地である東御市で10月6日、市内のクルミ生産者らでつくる「日本くるみ会議」と「道の駅 雷電くるみの里」が主催して、サンファームとうみ(東御市鞍掛)のクルミ園でクルミの収獲体験イベントを開催した。毎年クルミの収穫時期にあわせて企画し、今年で6年目。県内外から参加者が集まり、昨年は参加者約250名だったところ、今年は開始およそ2時間で200名を超え、クルミ園は体験を楽しむたくさんの人でにぎわった。
このイベントは、特産のクルミと、その産地である東御市を多くの人に知ってもらうことが目的。参加費は大人1人2000円で、1㎏の持ち帰りと、郷土食のクルミおはぎの試食、生クルミの試食ができる。
同園は、クルミの接木苗作りや栽培試験場の役割を持ち、JA信州うえだの子会社・信州うえだファームが栽培を請け負って、およそ50種類、200本を栽培している。この日収穫したのは「東晃(とうこう)」で、殻が丸くて大きく、さらに薄いので割りやすいのが特徴だ。
収穫方法は、長い竹竿で枝を叩いて実を落とす、昔ながらの方法。参加者は、身長の倍もある長さの竹竿を持ち、「竿を当てて落とすのがなかなか難しいけど、楽しい」と、実がたくさんついた枝を狙って叩いていた。
昨年に続いて名古屋市から訪れたという夫妻は、「クルミの収穫体験ができるところはなかなかないのでとても貴重な機会だし、国産のクルミも貴重。しかも収穫作業は楽しくて、また来年も来たい」と、笑顔で話した。
地元の親子連れは、「子どもにとって、よい体験になる」と、力を合わせて竿を振るい、収穫を楽しんでいた。
採れたての今だけ楽しめる生クルミも大人気で、参加者は採った実を金槌で叩いて殻を割り、「初めて食べた。おいしい!」とその場で味わっていた。
同市内にクルミの木はおよそ8000本。農家が栽培しJAへ出荷されたクルミは、12月1日から予約販売を受け付けるほか、道の駅雷電くるみの里の店頭に随時並ぶ予定だ。