佐久農業農村支援センターとJA佐久浅間は9月16日、「シナノパール適期収穫講習会」を佐久市のさく農産物総合集荷所で開き、生産者や関係者ら18人が参加した。
シナノパールは、ソルダムを母親(種子親)とした交雑実生から育成された長野県オリジナル品種で、2018年に品種登録されたもの。果実の大きさは200gと極大で、果皮色が成熟期には薄紅色に着色し、糖度も18から20度と高く食味が良いのが特徴。同JAでは2019年から果樹重点品目に位置付け、果樹農家20件の協力を得て、試験栽培を開始。21年に「3カ年プラス2カ年計画」のリーディングプロジェクトとしてシナノパール栽培研究会を設置し、安定生産に向けて取り組んでいる。
講習会では、同センターの内田飛鳥技師が適期収穫について、気象状況から収穫の目安や収穫時の注意点を説明。「重量は概ねクリアされているが、成熟のバラツキが大きい。果皮色が黄色でヒビが入り果肉の色で判断し、酸が抜けてから収穫してほしい」と説明。収穫の目安は満開後155日頃とし、今年は4月20日頃に満開のため9月25日以降がピークと予想している。
参加した同市の宮沢和也さん(92)は「7年前から授粉用の苗木を含め24本を育て3年前から出荷している。実りの秋、収穫は元気の源。来週からの収穫がとても楽しみ」と話している。