ぶどうJA独自出荷規格「パールブロン」出荷開始、着色不良も味は申し分なし

JAみなみ信州
出荷が始まった「パールブロン」
出荷が始まった「パールブロン」

JAみなみ信州ぶどう部会は、クイーンルージュの着色不良により出荷規格から外れてしまうものを、同JA独自で「パールブロン」と名付け今年度から出荷を始めた。着色が重要となるクイーンルージュ栽培では、生産者が指導会や検討会を行い熱心に取り組み栽培技術の向上を図っているものの、高温等による着色不良に苦慮している。同JAではクイーンルージュの品質維持や生産意欲向上を目的に、特に淡く白いものを「パールブロン」として受け入れ生産者の手取り向上につなげる取り組みを始めた。
パールブロンの出荷は8月22日から始まり、多い日で60ケース(1ケース5kg)程度の出荷がある。市場評価は「味や糖度、粒張りは申し分なく、生産者の努力が感じられる。色付きがすすめば言うことがない」と期待も高く、販売価格は比較的高値で推移している。同JA今年度のクイーンルージュ全体の取扱数量は5,000ケース(1ケース5kg・前年比61%増)、販売金額7,000万円(前年比47%増)を見込む。またぶどうの同JA最高品質商品「輝房®」にもクイーンルージュの基準を設け受入を開始するなど、クイーンルージュの振興とブランドづくりを進めている。
同JA営農部果実柿課ぶどうチーフの宮嶋天技術員は「生産者の皆さんが1房ずつにかける手間はほかのぶどうよりも多く、大変苦慮されている。生産意欲を保ち、クイーンルージュとしての出荷を目指して生産者と一緒に頑張りたい」と話した。
営農部販売課の伊藤謙三主任は「大変な努力をしていただいている生産者の皆さんに少しでも還元したい。安心して良いものをつくってもらえるようJAの役割を果たし、産地の信頼を高め市場や売り先に売り込んでいきたい」と話した。

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