JA上伊那営農経済部は9月9日、管内2会場で量販向け小菊の秋定植前講習会を開いた。来年に向けた圃場づくりや定植の注意点を説明し、実演しながら作業を確認した。
量販向け小菊は露地栽培のためこまめな病害虫防除が必要だが、収穫後の株を分けて植えることできるため苗の費用をかけずに栽培を続けることができる。仏花として需要が高いものの、他産地では夏場の高温傾向による出荷時期の遅れや出荷量の減少が見られ、上伊那産への期待が高まっている。
駒ケ根市の圃場で開いた講習会には、生産者やJA全農長野、JA上伊那の職員ら17人が出席。活着をよくするため、冬至芽の出ている苗を使用することや、定植時には十分な潅水が必要なことを確認。実演では、苗の根が乾かないように株分け後はすぐに定植し、日当たりの良い方向に向けて苗を置くよう説明した。
JA営農経済部園芸課の五味雅巳花き係長は「今年は病害虫の被害が一部で見られたが順調な出荷となった。特に今年、株落ちした圃場はしっかり定植し、来年の出荷本数の確保につなげてほしい」と呼びかけた。