JAあづみは9月6、7日の2日間、JR東日本グループが展開する列車による荷物輸送サービス「はこビュン」を活用し、安曇野の朝採れ農産物をJA新宿駅(東京都新宿区)のミライナタワー改札外で販売した。朝4時に収穫したスイートコーンをはじめ、リンゴやブドウを特急あずさで運び、両日とも販売開始から2時間で完売するほどの盛況ぶりだった。
イベントはJRと安曇野市、同JAが連携する「安曇野市×あずさマルシェinLUMINEAGRIMARCHE」。安曇野の農産物のおいしさを認知拡大して、農家所得の増加につなげると同時に、観光地・移住地としての魅力を発信しようと市が企画した。3者の取り組みは4年目。(株)ルミネの農業プロジェクト「ルミネアグリプロジェクト」などとも連携した。特急あずさは、松本駅と新宿駅を約2時間半で結び、その速さや安全さを活用し、地域の農産物を首都圏の消費者に届けられるのが魅力だ。はこビュンでJAは農産物の販路拡大を狙い、JRは将来的に旅行客の増加を目指す。
最終日は太田寛市長とJAの宮澤清組合長、スイートコーンの生産者である曽根原さんが店頭に立ち、直接消費者に売り込んだ。2日間でスイートコーン1497本、ブドウ106房、リンゴ576玉、プルーン50パックを販売し用意された全数が完売。売上高は67万円に達し、レジ通過者は693人にのぼった。
JA青壮年部も同イベントで、安曇野生まれの夏秋イチゴ「あまあづみ」や桃、梨、ジャムなどを販売。6月にはJR東日本の社員が、青壮年部員の果樹園で出品する桃の袋かけを行う農作業支援を行い、農産物生産の過程から携わってきた。
ほかにも、地元企業などがブースを構えた特産品売り場では、安曇野のおやきや市内の農業高校生が製造したトマトケチャップなどが並び、生産者が直接消費者にアピールし、販売した。
営農経済事業部農業企画課の吉澤大和課長は「4年目を迎えてマルシェを楽しみに訪れる人も増えてきた。今後も、様々なイベントを通じて安曇野産の農畜産物をPRしていきたい」と話した。