米の個袋初集荷 全量が1等米でスタート

JA上伊那
サンプル用の米を取り出して品質を確認する三浦技術審議役(右)とJA職員
サンプル用の米を取り出して品質を確認する三浦技術審議役(右)とJA職員

JA上伊那管内では、9月9日から米の個袋集荷を開始した。昨年と比べて4日早まった初日は、伊那市の伊那竜東低温倉庫と上原低温倉庫で集荷作業を行った。3日からはJA管内のカントリーエレベーター(CE)が稼働しており、米の受け入れがスタートしている。同日までの管内CEへの受け入れ数量は、約2,517トンだ。
25年産米の生育は、田植え後の生育は良好で3日ほど前進している。出穂後に気温が上昇したことで、長野県内で青未熟粒や胴割粒、高温で発生する心白粒や背白粒などが懸念されているため、適期収穫を呼びかけている。
同日、伊那竜東低温倉庫では米の集荷の他にも農産物検査員の目揃え会も開き、品質の統一を図った。検査員やJA全農長野、JA職員など30人が対応し、JA職員と同JAが委託した運送会社が事前申し込みのあった生産者宅等へ集荷に向かったほか、生産者自らがトラックで米を持ち込んだ。集められた米は、検査員が「穀刺し」を袋に刺してサンプル用の米を取り出し、水分値や色、形などの品質を注意深く検査した。同日集荷した「コシヒカリ」は全量が1等に格付けされて倉庫へ収めた。
目揃え会では、JA全農長野米穀課の担当職員が県内の検査状況や注意事項を説明。サンプル用の米を10種類ほど用意し、品質を確認した。
検査員でJA全農長野米穀課の三浦茂人技術審議役は「25年産米は、米粒の表面に葉緑素が残る青未熟粒が多い傾向にある。気象条件や高温障害などの原因を調査し、良質な生産につなげていきたい」と意気込んだ。
米の個袋集荷は10月23日まで行う予定だ。

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