JAみなみ信州は 8日、飯田市の同JAいいだ果実選果場と松川町の同JA松川インター選果場で南信州生まれの赤梨で同JA梨の主力品種「南水」の選果を開始した。例年より1週間ほど早く、昨年より2日遅い。この日選果した南水は平均糖度14.4度と初日から甘い仕上がり。今年度は925トン(前年度比1%減)の出荷を見込み全国、海外へも出荷する。
南水は長野県南信試験場で誕生した南信州生まれの赤梨で、南信州を代表するブランド梨。生産者は特性である甘さはもちろん見た目にもこだわり、1玉ずつ袋をかけ丁寧に生産することで滑らかな美しい肌に仕上がる。同JA営農部によると今年は春先からの天候に恵まれ着果は良好。高温・干ばつにより小玉傾向であるものの糖度が高い。
この日、梨の出荷最盛期を迎えた選果場ではすべてのレーンが稼働する中、南水がスタート。飯田市・松川町・高森町・豊丘村から集まった3トンを選果し関東・関西・中京・県内の市場へ出荷した。9月20頃をピークに10月5日頃まで、九州方面の市場へも出荷していく。南水は比較的日持ちするため、販売先によっては一部を貯蔵し年末までの販売を行う。また同JAでは海外輸出をすることで生産者の手取り向上に努めている。
同JA営農部果実柿課梨チーフの牧野友宏技術員は「生産者は収穫直前まで手間をかけ、袋を破き収穫を見極める丁寧な作業で美しい南水を出荷してくれている。美しい姿を目でも楽しみながら、ぜひ多くの方に産地自慢の南水を味わってもらいたい」と話した。