JA信州諏訪は8月26日・9月1日、管内の乾燥調製施設設備4カ所の完成検査・引渡式を開いた。9月初旬からの稲刈りシーズンに備え、色彩選別機や乾燥設備、籾摺機などを更新。職員の作業効率が上がり、一等米比率の向上が期待できる。高品質米を市場に出荷し、生産者の所得向上に繋げる考えだ。
JAは2025~2026年度、国庫補助事業を活用し、乾燥調製施設全6カ所の設備を更新する。今年は、諏訪市の文出ライスセンター、茅野市の北部カントリーエレベーター、富士見町の富士見町カントリーエレベーター、原村の弓振ライスセンターが引渡完了した。
26日は、文出ライスセンターで開催。施工は、ヤンマーグリーンシステム株式会社が担った。色彩選別機は全国有数の大型高能力型で、1時間あたり玄米9.6トンを処理できる。フルカラーカメラで、カメムシ被害による着色粒や異物などを除去する。
1日は、他3カ所で開催。北部カントリーエレベーターと富士見町カントリーエレベーターは同社が施工した。両施設ともに色彩選別機を更新・導入。北部カントリーエレベーターは、穀物乾燥システム5台を更新。省エネの最新型で、一定温度で一定の水分保持、水分ムラ・過乾燥を防ぐ。富士見町カントリーエレベーターは昨年度で閉鎖した高森ライスセンターからフレコン出荷タンクを移設。高森地区の生産者の荷受けに対応する。
弓振ライスセンターは、株式会社サタケが施工した。乾燥機バーナーの更新、籾摺調整設備を部分更新した。また、光選別設備を増設。フルカラーカメラで着色粒・しらた等、近赤外線カメラでガラスや石などの無機物を検出する。
JAの小平淳組合長は「諏訪地域のコメの有利販売に向け、関係各位の協力のもと管内4カ所の乾燥調製施設設備が無事完成した。今年はさらに集荷率を上げ、高品質米を市場にPRしていきたい」とあいさつした。
来年度は、茅野市の東部ライスセンター、御射山ライスセンターの工事に着手する計画だ。