JAあづみは2日、安曇野市のJA北部低温農業倉庫で、県内JAで初の2025年産米「コシヒカリ」の初検査を行った。この日までに集荷した336袋(1袋=30キロ)をJAの農産物検査員が品質を確認し、全量を1等級と判定した。
高温による影響で平年よりも7~8日はやく出穂するなど生育が前進。また、出穂期から10日間の最高気温の平均が30℃以上と品質低下が懸念されている。25年産米は高温による胴割れや白未熟米などが心配されているものの、水温管理の徹底により品質と収量ともに良好だ。
検査は農産物検査員の手塚富康係長と下田裕貴係長の2人で担当。8月下旬に収穫された米袋を穀刺しで玄米を抜き出し、黒い皿の上にのせ目視でカメムシによる斑点米や胴割れ、乳白の有無を確認したほか、検査器を使って水分を測定。コシヒカリ1等米の基準である整粒歩合70%以上、目標水分の14.5%を満たしたため、検査員は次々と米袋に「1等級」を示す印をついていった。
手塚富康係長は「猛暑の被害を心配していたが、生産者が水管理やカメムシの防除を徹底してくれたおかげで1等米になり、一安心している。ぜひおいしい安曇野の新米を食べていただきたい」と話した。
JA管内では例年並みの1万1100トンの集荷を目指していて、「コシヒカリ」の収穫は9月中旬から収穫のピークを迎え、10月上旬頃まで続く。検査は10月中旬までを見込んでいる。9月の下旬に店頭で販売が始まる予定だ。