ドローンによる水田防除作業 散布面積年々増加

JAみなみ信州
ドローンによる水田の防除作業
ドローンによる水田の防除作業

JAみなみ信州はドローンによる水田の防除作業を取りまとめ、一斉防除作業を実施している。今年で3年目の取り組み。初年度27haだった散布面積は今年度48haと増加している。今年も発生が懸念される斑点米カメムシ類による被害対策には地域全体での防除作業が必要であるとして、同JAは今後もドローンによる散布の普及を進めたい考え。
同JAではコメの品質向上と労働力軽減、コスト抑制を図りドローンを活用した防除作業を進めている。今年度は7月下旬から8月下旬にかけて申し込みのあった飯田市、高森町、豊丘村、喬木村、阿智村の5市町村で順次作業を行った。13日には作業委託する(株)アグログリーンのオペレーターにより高森町で散布作業を行った。およそ197アールの水田の防除作業は1時間ほどで終了した。
実施初年度から利用する唐沢昌和さん(57・飯田市箱川)は「防除作業が楽になる一方で、地域全体で取り組まなければ効果が薄れてしまうため、当時農家組合長を務めていたこともあり仲間に導入を提案した。周囲の農家からは効果を実感している声が聞こえており、関心も高まっている。今後は追肥の取り組みも行ってもらえるとありがたい」と話した。
散布面積が年々増加する中、同じ地区内でも品種や田植え時期の違いにより防除適期のズレや、現地確認やスケジュール管理など事務作業の効率化が課題。同JA営農部農業資材課の知久秀司課長は「病害虫の防除は地域でまとまって実施することが重要。地域で話し合い活用いただきたい。皆さまのご理解とご協力をいただき課題の解決策を検討しながら、今後も散布面積を広げコメの品質向上につなげていきたい」と話した。

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