JA上伊那こんにゃく部会は7月31日、駒ケ根市の小松知生さん(29)の圃場でこんにゃく部会圃場現地研修会を開いた。研修会には、生産者や上伊那農業農村支援センターの担当職員、JA担当職員ら16人が出席。11月頃の収穫に向けて生育状況を確認したほか、栽培管理について情報を共有した。
長野県随一のコンニャク芋産地であるJA管内では、桑畑だった園地を利用して日照時間が少なくても栽培ができるコンニャク芋の栽培を始め、栽培面積の拡大にも取り組んでいる。現在は同市の中沢地区、東伊那地区などの南部地域の部会員21人を中心に、約7ヘクタールで栽培。今年7月時点では高温の影響も少なく生育は順調だ。
研修会は、生産者らが圃場で生育状況を確認し、栽培管理の注意点などの情報を共有することや部会員同士の交流を深めることを目的に毎年行っている。
この日は2つの圃場を視察し、同部会の下平和人部会長や小松さんが栽培管理について説明した。日焼け防止のための薬剤防除を年間で6回程行っていることや、株元の中心にカビが生えてしまう「白絹病」を蔓延させないように、水はけの良い高畝栽培にしてかん水を控えていることを説明。小松さんは「資材を試験的に使用して、効率の良い栽培をするために日々試行錯誤している」と話した。下平部会長は「収穫まで病害虫の発生や干ばつに注意しながら栽培し、安全・安心なコンニャク芋を栽培していくため、同JAには良質なコンニャク芋をより高価格で販売してもらいたい」と期待した。
収穫したコンニャク芋は県内の工場で、角こんにゃくやしらたき、さしみこんにゃくなどに加工して生活クラブや地元A・コープ店を中心に販売している。