JA上伊那では今年もりんごオーナー制度に取り組んでいる。7月27日、管内中部地区の農家5戸がリンゴオーナー契約会を開いた。りんごオーナー制度は、上伊那の生産者と都市部を中心とした消費者との交流、地域の活性化などを目的に30年以上続けている。今年は伊那市や箕輪町、宮田村の農家15戸が申し込みのあった合計450本の契約を受け入れた。
この日、伊那市の重盛正さん(76)の農園で開かれたリンゴオーナー契約会には、県内外から約300人が参加し、そのうちの約9割は再契約者だ。参加者らはそれぞれオーナーとなる木を選び木札を付けた。
重盛さんの農園では、2ヘクタールで10品種のリンゴを栽培。1997年からりんごオーナー制度に協力し、濃厚な甘みが特徴の「ふじ」を提供している。
当日、参加者らは重盛さんから生育状況や良い木の選び方などの説明を受け、日当たりや現在の生育状況を確かめながら、オーナーとなるリンゴの木を選んだ。25年以上利用しているという愛知県から訪れた家族は「同農園のリンゴはとても甘く、近所の方にも分けると皆おいしいと喜んでくれるため、毎年楽しみに来ている」と話した。
重盛さんは「たくさんの方が来てくれて大変ありがたい。リンゴが日焼けをしないように、天候に合った栽培管理をしていきたい」と意気込んだ。
同農園では、11月22日と23日に参加者が訪れてリンゴを収穫する予定だ。