新規栽培者確保を目指すJAみなみ信州桃部会とぶどう部会は「もも・ぶどう新規栽培者説明会」を26日・27日の2日間開いた。桃とぶどうは高単価で需要も高く複合経営が可能であることから、新規栽培者確保に向け2品目合同での説明会を初めて開催した。両日合計で9人が参加し、栽培や販売状況について説明した後、桃とぶどうの園地を見学。今後栽培に向け具体的に支援していく。
27日は同JAいいだ果実選果場(飯田市)で開催。同JA営農部果実柿課桃チーフの片桐将史技術員と同課ぶどうサブチーフの市村茂人技術員が各品目の栽培状況や販売情勢、新規開園に向けた補助制度などを説明した。2品目の栽培カレンダーを示し、農繁期や収穫時期が重ならないため複合経営が可能であり、収入確保のみならずリスクの分散が安定経営につながることを説明した。今後の支援のため、営農技術員が個別に参加者から聞き取りを行った。同選果場近隣の桃とぶどうの成園を見学した参加者は、規模感や仕立て方などを確認した。
参加した岡庭弘樹(56・飯田市大瀬木)は「定年退職後を見据えてぶどうの栽培を検討しており参加した。今日の説明を聞いて桃にも魅力を感じた。これから相談しながら具体的に進めていきたい」と話した。
片桐技術員は「桃、ぶどう栽培に興味を持っている方に複合栽培も視野に入れてもらい、さらに冬季の収入として市田柿の栽培も検討いただきたい。果樹全体の新規就農者の確保に向け、参加いただいた方がスムーズに農業を始められるようしっかりサポートしていく」と話した。