JAあづみ管内では7月23日午後5時頃、大雨洪水警報が発表され、激しい雷雨を伴い一部地域では雹も観測され、農作物への被害が発生した。
同JAは24日、「農業災害対策本部」の対策会議を松本市梓川で開いた。安曇野市や松本市、県支援センター、JA役職員や24人が出席。果樹やそ菜などの担当者が各地区の被害状況を報告し、対応方策を協議した。
JAあづみ管内では約30ha規模で、三郷の南小倉地区を中心とした集中的な被害があり、特に山沿いなど果樹が多い地域での被害が目立った。南小倉地区では、約1センチの雹が10分間ほど降り、約20ha規模でリンゴや桃の表面に打痕キズが確認された。リンゴは圃場の西側で被害が多く確認され、2~5ミリメートルのキズが1玉あたり1~5個ほど見られる果実もあったが今の時点では、果肉の深部まで傷つく被害や、樹や葉への裂傷は確認されていない。その他には、三郷南小倉地区に隣接している松本市梓川地域で、約10haほどのリンゴの打痕キズが見られている。
対策会議では、減収には至らないものの品質低下として、生育状況を確認しながら個別の対応を行っていくと方針を策定した。
被害にあった三郷地域のリンゴ生産者、降幡英樹さんは「下級品が増えてしまう不安があるが、自分自身もこれから農家としてやれることはやっていく」と話した。
今後は、定期防除や特別散布で腐敗防止を目的とした殺菌剤の散布対応を行っていくとともに、被害果は市場と連携をはかり、集荷対策に取り組んでいく。