上伊那地域振興局とJA上伊那は7月17日、長野県上伊那農業高校(南箕輪村)の見学を受け入れた。生命探求科植物コースの2年生20人が伊那市の農事組合法人いなアグリバレーを訪れて、トルコギキョウのハウスを視察。花きの栽培技術や栽培管理の特徴などを学んだ。
授業は、上伊那地域振興局が展開する認知度向上プロジェクト「はな(花)高々い~な(伊那)」の一環。花きの関連産業の拡大に向けた情報発信や、女性や若者に選ばれる魅力ある産地づくりを目的とし、去年に引き続き2年目となる。同JAは、高校生が栽培技術の基本や花に関する職業について学び、花きで地域を盛り上げようというこの「花プロ」に協賛し見学を受け入れた。JA管内では、上伊那地域で育種したオリジナル品種が特徴のトルコギキョウをはじめ、アルストロメリアなど様々な品目を栽培している。
この日は、2ヘクタール(ハウス64棟)で30品目の花きを栽培している同法人の伊東茂男取締役が、トルコギキョウ栽培の特徴や管理方法などを説明した。同法人は上伊那全域や県内各地、北海道の一部地域での苗づくりを受託し、育苗を中心としている。伊東取締役は「ハウスが隣接しているが、ハウスごとに生育状況は全く違う。安定供給ができるように栽培管理を徹底している」と説明。
生徒は「学校のハウスとは栽培管理や花の咲き方などが全く違うため感動した」「面積が大きく作業の手間もかかると思うが、作業の一つ一つが生産者のやりがいや楽しみになっていることを感じ、今後も授業を通して花きについて学ぶことが楽しみだ」と話した。
同校は今後、他品目の視察や付加価値創造研修会でPOP作りなどを学ぶ予定だ。