機械化で作業の効率化を 奈川地域でキャベツの収穫始まる

JAあづみ
収穫機でキャベツの収穫をする法人関係者
収穫機でキャベツの収穫をする法人関係者

松本市奈川で持続可能な地域づくりを目指すNPO法人「あぐり奈川」(田中浩二理事長)は今季、キャベツ収穫機を導入し、14日に初の収穫作業をした。機械化による作業の効率化で、過疎化が進む奈川地区の農地保全や雇用創出を図る。
この収穫機は米を収穫するコンバインを基に設計されていて、運転台や刈り取り部、選別台がある。1人が運転台で操縦し、2人が後方の選別台に乗って外側の葉や残った根を取り除く。10a当たりの作業時間は2~4時間。人手による収穫だと10人で丸1日かかっていたが大幅に能率が向上する。
同法人は標高1300メートルの冷涼な気候を生かして、昨年の秋からキャベツの栽培に取り組んでいる。本年度は夏・秋の2期作を行ない、5ヘクタールで350トンの収穫を見込んでいる。生育状況は育苗段階では苦戦したが、その後は丸みを帯びずっしりと重く味も良く品質の高いキャベツになっている。出荷は地元市場や加工会社始め、松本・安曇野両市の学校給食にも供給される。作業は11月末まで続く予定だ。
田中理事長は「徹底した機械で地域農業の未来を守る使命を果たしていきたい」と話した。
安曇・奈川地域営農センターの細井芳久センター長は「荷造りの徹底と出荷量の安定化を図り、奈川キャベツのブランド化を確立したい」と力を込めた。

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