JA上伊那花き部会アルストロメリア専門部は7月9日、2024年専門部年度出荷反省会を伊那市のJA本所で開いた。24年度(24年6月~25年5月)の販売実績や市場の取り組み内容などを説明し、市場と産地で情報を共有した。
同部会はスローガンに「花き総合供給産地として販売金額20億円」を掲げている。中でも、アルストロメリアは販売金額約11億円となるJAの主力品目で、切り花の生産量は日本一を誇る。25年度は販売金額12億円、出荷数量1300万本を目指す。
この日は、専門部員や11市場の担当者、種苗会社、JA役職員ら78人が出席した。24年度は、夏場の高温など厳しい栽培環境となったが、全国的な単価高により販売金額は過去最高の11億5100万円となったことを報告。産地フェアや展示会などで上伊那産花きをPRしたほか、球根を生産しているオランダの種苗会社3社を、JAや生産者が訪問し、現地で新品種を選定するなど、安定供給に向けた活動に取り組んだ。
市場担当者は「アルストロメリアは花持ちが良いため人気がある。さらに、上伊那の『夏メリア』は市場でも定着しつつあり、上伊那産のアルストロメリアは通年の安定出荷で高い評価を受けているため、さらなる出荷を期待している」「上伊那産は品質が良いのはもちろん、生育状況の情報共有や輸送環境も整っているため販売につなげやすい。引き続き、フェアなどによる消費拡大に取り組んでいく」と話した。
同専門部の木下穂積専門部長は「今年も連日の猛暑で長い夏になりそうだが、20億円達成のためには乗り越えていかなければならない課題だ。目標達成に向けて関係機関が一丸となって前に進んでいこう」と呼びかけた。