トルコギキョウ出荷規格見直しで品質向上・価格の底上げへ 査定会で意思統一

JA信州諏訪
出荷規格を確認し、目ぞろえを行った査定会
出荷規格を確認し、目ぞろえを行った査定会

JA信州諏訪花き専門員会トルコギキョウ部会は7月16日・17日、トルコギキョウ査定会を開いた。3会場で延べ70人の部会員が出席し、品質向上・価格の底上げを狙って、2025年度から変更した新しい出荷規格を確認。8月上・中旬の出荷最盛期に向け、全員で意思統一した。
同部会は今年度、77人が所属している。11月末までに3万7900ケース(1ケース30~40本)、販売金額2億9183万円の達成を目指す。初出荷は、6月30日。7月上旬の1本あたりの単価は昨年同時期より26円高い、222円。高温の影響で他産地が早く切り上がったことから、高冷地である同JA産への期待の高まりを受けたもの。夏場の主力品目として、好スタートを切った。
出荷規格は、これまでは草丈60cmは横箱を使用していたが、鮮度を保持するJAオリジナル出荷資材「花カーゴ」を使用する縦箱に変更。「花カーゴ」に処理液700ミリリットルを注いでから花を入れて、スリーブで完全に保護する。夏場の高温下でも、遠方の市場に高品質のトルコギキョウを届けるための対策だ。また、これまで等級「良」だった50cmの横箱は、JAが全箱開封検査を行い、「優」に劣らない品質であると判断。価格の底上げを狙って「優」と表記することにした。
富士見町のJA富士見町営農センターでは7月17日、生産者5人が出席。出荷規格や生育期の栽培管理、箱詰めの際の注意点などを確認。前日に集荷した「ジュリアスラベンダー」「クラリス2型ライトピンク」など5品種を並べ、全員で目ぞろえを行った。
同町の生産者の男性(75)は「規格の変更で等級が上がり、花のロスも減るのでありがたい。1本でも多く出荷したいと思う」と話した。
事務局の営農部営農企画課の佐藤勲知係長は「信州諏訪のトルコギキョウは品質が良く、市場からの評価が高い。これから高温下での特需期を迎えるので、花が劣化しないよう品質維持に努めてもらい、多くの出荷をお願いします」と呼びかけた。

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