アルストロメリア専門部夏季出荷査定会 暑熱対策に努めて

JA上伊那
アルストロメリアの品質を確認する生産者
アルストロメリアの品質を確認する生産者

JA上伊那花卉部会アルストロメリア専門部は7月5日と7日、管内2カ所の花卉選花場で夏季出荷査定会を開いた。各会場合わせて生産者36人が出席。荷造りに対する注意点や暑熱対策などを確認した。
アルストロメリアは同JAの主力品目の一つ。2025年度は、61戸の生産者が計13ヘクタールで栽培し、出荷本数約1200万本、販売金額約11億円を目指している。
7日、駒ケ根市の駒ケ根花卉選花場で行われた夏季出荷査定会には、生産者13人が出席。JA担当職員やJA全農長野の担当者らが、良質なアルストロメリアを多く出荷するための栽培管理の注意点を説明した。
昨年度は、暑さの影響を受けて出荷量は減少したが、今年度は暑熱対策を行ったことで平年度並みの出荷量となっている。市場からの品質評価は高く、7月下旬に出荷予定のアルストロメリアが既に販売され始めていることから、JA担当職員は「品質評価が高く、お客様がアルストロメリアの販売を待っている状況にあるため、1束でも多くの出荷をお願いしたい」とあいさつした。
管内では10月頃から出荷が本格化し、翌年4月に最盛期を迎えるが、同JAは切り花全体の流通量が減少する夏場の需要拡大を狙い、「夏メリア」として市場に出荷する。JA担当職員は、アルストロメリアは暑さに弱いため、対策としてかん水は夕方に行うことや、地下に通したパイプに冷却水を通して地温を下げる「地中冷房」を行い、蒸れで枯れることを防ぐための対策方法を説明。ハウス内を冷却して品質を保ち、また生産者の体感温度を下げて作業ができるため熱中症対策にもつながることから、ハウス遮熱資材を使用するよう呼びかけた。
また、アルストロメリアは夏場、暑さで急激に伸長する。夏場は出荷時の切前が早く、水揚げ中などに花首が折れやすくなることから、箱詰め作業等で花首に負荷をかけないように箱詰めの方法を確認した。
同部会の村沢博南部支部長は「ハウス内を冷却しながら生産に力を入れ、夏を越して秋の出荷量向上につなげたい」と意気込んだ。

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