地域全体で品質向上を目指す「米の収量アップ講習会」

JAみなみ信州
大勢が参加した講習会
大勢が参加した講習会

JAみなみ信州は5日、同JA管内のJAファームみなみちゃん店とJAファームたかぎ店で「お米の収量アップ講習会」を初めて開催した。昨年多発したカメムシ被害が今年も予想されており、地域全体で対策に取り組むことで安定した品質を目指すことが目的。管内の水稲生産者を対象に幅広く周知を図り、兼業農家も参加しやすい土曜日に開催したところ、両会場合計で57人が参加した。
この日は農業タレントで自身も新潟県で米農家をしている田中さきさんを講師に招き、昨年被害が大きかったカメムシと、3年前に大発生し収量減を引き起こした「いもち病」の2点の対策方法を中心に説明した。田中さんの経験をふまえた講習はわかりやすかったと好評だった。講習後の質問タイムでは、「果樹に加害するカメムシと水稲に加害するカメムシの違い」や「温暖化が進む中、出穂時期はどうなるのか」など具体的な質問が多く出た。
参加した50代男性(飯田市鼎)は「昨年父が亡くなり自分が中心となって田んぼをすることになったが、分からないことが多かった。農業や農薬のことを少しでも知ろうと思い参加した。注意する時期や対策方法など具体的に知ることができとても勉強になった」と話した。
企画した同JA営農部農業資材課の大沢雅担当は「初めての開催だったが、多くの方にご参加いただき大変うれしい。カメムシやいもち病の防除は、地域全体で取り組むことが非常に重要。今回の講習会をきっかけに、1人でも多くの方が実践につなげてほしい。次年度以降も農家の関心や課題に合わせたテーマで講習会の開催を検討し、品質・収量の向上につながる情報発信をしていきたい」と話した。
同JAでは同JA広報誌で予防防除おすすめ資材の紹介や、資材店舗で時期に合わせた売り場づくりなどで米の安定生産をサポートしている。

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