ブルーベリー収穫体験&美篶カントリーエレベーター見学交流会 農と食を学ぶ

JA上伊那
ブルーベリー収穫体験を楽しむ参加者
ブルーベリー収穫体験を楽しむ参加者

JA上伊那と長野単協消費委員会は6月26日、南箕輪村でブルーベリー収穫体験と、伊那市の美篶カントリーエレベーター(CE)を見学する交流会を開いた。県内各地の生活クラブの組合員やJA担当職員ら35人が参加した。
交流会は、同クラブの組合員が産地を訪れて作業を体験することで、「安全で安心な農産物」を実感してもらい、食への関心を高めることが目的。生産者と消費者のお互いの顔が見えると好評で、他にもシナノゴールド摘花交流会など、年3回開いている。
組合員らはまず、南箕輪村の田中實さん(74)の圃場でブルーベリー収穫体験を行った。3アールの圃場でブルーベリーを栽培している田中さんは「スパルタン」や「ブルーレイ」など、様々な品種を栽培。除草剤は使わず、安全で安心な農産物の栽培を心がけている。
また、「ブルーベリーはツツジ科の植物で酸性土壌を好むため、山の環境に近づけて栽培している。木材チップや稲わらを株元に敷いて適度な湿度を保っている」と説明。田中さんの圃場では数年前から、ブルーベリー狩り体験を行っていて、この日は今年度初めての来園者となった。田中さんは「この時期のブルーベリーは最初に色が付き大きいため、一番良質だ。圃場で食べられる面白さや甘みを味わって楽しんでほしい」と笑顔を見せた。組合員らは、早生品種「スパルタン」を収穫し、一粒ごとの大きさや甘みの違いを楽しんだ。
その後、同JAが生活クラブに米を出荷していることから、同CEを見学。JAでは収穫後の米を、管内に6基あるカントリーエレベーターのサイロで籾のまま保存。注文を受けてから籾をすることで、年間を通して鮮度が高く良質な米を出荷している。同クラブには減農薬米「アルプス米」を約2万2000俵出荷し、うち約三分の一の量を同CEから出荷している。
組合員らは、専用の機械で籾すりの流れを把握していることや、米の水分量を約25%から約14.5%にして、約15度の温度で乾燥させて貯蔵していることの説明をJA米穀担当職員から受け、施設や米への理解を深めた。
JA担当職員は「消費者と生産者が直接交流することで両者の想いを知ることができ信頼関係の構築につながる。今後も交流会を継続し、消費者の購買意欲や生産者の理解を促進していくことが大切だ」と話した。

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