JAみなみ信州野菜部会ピーマン専門部は19日、飯田市鼎の同JA本所で生産者25人が参加しカラーピーマン出荷説明会を開いた。全国的にも店頭に並ぶカラーピーマンは輸入品が多い中、近年市場からは品質の高い国産品への需要が高まっている。同JAでは温暖な気候を生かし夏~秋にかけて長期出荷ができることから今後も生産拡大を図る。市場情勢や出荷規格を現物で確認し今シーズンの出荷が始まった。
18日から始まった出荷は7月中旬~8月上旬をピークに12月まで続く。今年度出荷数量200トン(前年比約93%)、販売金額1億2,000万円(前年比約97%)を見込み、県内・中京・関西方面へ出荷する。
同JAのカラーピーマンは47人の生産者によって生産され、長野県内生産量の約6割を占める。パプリカが約9割、ガブリエルを約1割生産している。今年は春先の低温による変形果や、6月の高温によるひび割れなどの高温障害の発生が一部あったものの、全体としての生育は順調進んでいる。同JAは夏の高温対策として遮光や適度な潅水などの丁寧な管理を呼び掛けている。
説明会では同JA営農部農産課のカラーピーマンチーフ市村英人技術員が、規格別に並べたカラーピーマンを示しながら丁寧に出荷規格を説明。市場情勢を説明した(株)R&Cながの青果上田本社の懸川彩佳チーフは「南信州産のカラーピーマンは近年品質が安定しており、産地指名のお客様が増えている。産地情報をしっかりつないでいただき、生産者の皆さんが一生懸命育てるカラーピーマンを大切に販売させていただく」と話した。
市村チーフは「カラーピーマンは気候が品質に大きく影響する繊細な野菜。生産者の皆さんは日々の基本的な管理を大切により良いものをつくろうと頑張っています。サラダや炒め物、暑い時期にはマリネやバーベキューにもおすすめ。食卓をカラフルに彩るカラーピーマンを楽しんでもらいたい」と話した。