大豆栽培指導会 適期の薬剤防除で良質な大豆栽培目指す

JA上伊那
指導会資料の内容を説明するJA担当職員
指導会資料の内容を説明するJA担当職員

JA上伊那営農経済部は6月9日と10日の2日間、管内4会場で大豆栽培指導会を開いた。生産者やJA、上伊那農業農村支援センターの職員ら約40人が出席。播種時期に合わせて栽培管理の方法や注意点などを確認した。
大豆は全国的にも気象の影響で収量の差が激しく、生産拡大には品質や収量、価格の安定が必須だ。管内では主に「ギンレイ」と「ナカセンナリ」を栽培する。
昨年度は降雨による湿害や夏季の高温、カメムシによる被害が多発し、長野県全体で販売数量210トン(前年対比52%)、販売単価8,099円/俵(前年対比91%)となった。今年度は管内で、作付面積97ヘクタール、収量146トンを見込んでいる。
9日、伊那市の同JA野菜選荷場で行われた指導会では、JA担当職員が栽培管理の注意点や病害虫防除、雑草対策について説明した。近年問題となっている外来種の難防除雑草害を防ぐため、播種直後からの体系防除を行うよう呼びかけた。特に機械委託作業を行うと雑草被害が拡大しやすいため、発生初期から「増やさない」「拡げない」対策が重要。昨年度多発したカメムシ被害対策については、開花期以後の2回防除を徹底するよう呼びかけた。支援センターの担当職員は「適期に薬剤防除をすることで良質な大豆ができる。タイミングを逃さないように防除してほしい」と話した。
降雨の多い時期と高温乾燥しやすい時期をまたぐ大豆栽培。かん水の水路を兼ねた排水溝を圃場周囲に額縁状につくることで、湿潤と乾燥のどちらも対応可能な圃場ができるため、丁寧な圃場づくりを行うよう説明した。
JA担当職員は「上伊那産の大豆は、特に地元加工業者からの引き合いが強い。地元業者や消費者の要望に沿えるよう、良品多収できる指導を徹底したい」と意気込んだ。

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