JA上伊那と上伊那農政対策委員会は、今年も管内8市町村へ「おかゆポット」465個と「お米割引券」1125枚を贈呈した。地産地消の促進と幼いうちから米に親しんでもらうことが目的。新生児が誕生した家庭に市町村を通じて贈られる。
この取り組みは、米の味や栄養価を知ってもうことや、手作りの味を子どもに覚えてもらうことで、子どもの健やかな成長を願う「上伊那食卓“愛”の運動」として、1988年に始まった。当初は行平鍋を贈っていたが、時代の変化に合わせて炊飯器で簡単におかゆが作れるポットに変更。第1子が誕生した家庭と上伊那地域外から移住し第2子目以降が誕生した家庭に贈る。母親からは「使いやすくて助かる」「簡単にできて、おいしい」などと好評で、「自分のときにもらった鍋を、今でも風邪を引いたときなどに使っている」という声もあるという。お米割引券は、JA農産物直売所や管内A・コープ店などで使用でき、新生児全員に贈られる。
6月10日、JAの田中耕民理事とJA宮田支所(宮田村)の伊澤国晃支所長が宮田村役場を訪れ、天野早人村長に目録を手渡した。
田中理事は「ポットを使えば、親のごはんと一緒におかゆを作ることができる。ぜひ、小さいころから地元の米を食べてほしい」と期待した。天野村長は「離乳食はおかゆから始まる。米の価格が上がっているため、母親にとっても割引券はとても助かると思う」と話した。
同村では新生児の5カ月検診で配布する予定だ。