JA信州うえだ菅平高原営農センターと小林伸明さん(46)、村本清太郎さん(36)は6月2日、上田地域広域連合消防本部3階大会議室で傷病者の救護に顕著な功績があったとして同消防本部から感謝状が授与された。
これは、令和6年10月9日、同営農センター菅平第一集荷場で発生した傷病者救護において、顕著な功績を挙げたためである。
当日、同集荷場で職員が倒れた際、目撃したJAの同僚が大きな声で応援を要請し、119番通報とAEDを菅平高原国際リゾートセンターまで借用に行った。現場に戻ったのち、同僚らはAEDを開封。同僚の衣服をAED装着可能な状態にした。
その間、職員の呼びかけにこたえた農家の小林伸明さんは、救命講習の経験を活かし、現場で意識と呼吸を確認後、胸骨圧迫を開始。AED到着後は電源を入れ、除細動パッドを装着し、指示通りにショックを3回実施した。農家の村本清太郎さんも、胸骨圧迫を交代しながら継続し、救命活動を行った。
消防本部からは、目撃からの通報、AEDの手配、胸骨圧迫の開始と継続、電気ショックの実施まで、各自が役割を分担し協力し合ったことで、「救命の連鎖」が途切れることなく、円滑に引き継がれ、傷病者の社会復帰へと導いたものと評価された。この一連の流れを奏功事例として、救命講習会などで活用していくとのこと。
同営農センター宮島センター長は「倒れた職員は、後遺症もなく復帰している。協力してくれた皆さんに感謝している。いざという時に向け、知識など備えの重要性を実感した」と話した。