地域で子どもの成長を見守る 20年目の食育活動

JAみなみ信州
親子で楽しんだ田植え作業(長野県飯田市で)
親子で楽しんだ田植え作業(長野県飯田市で)

飯田市の川路保育園の年長園児12人は5月29日、飯田市川路にあるおよそ5アールの田んぼで田植えを行った。保護者も一緒に作業し、地域の農家やJAみなみ信州も米づくりを支援している。同園での米づくりは今年で20年目。収穫した米の一部は国際協力田運動の支援米として提供し、アフリカのマリ共和国へ送られる。
この日は園児と保護者が1列に並び手植えでうるち米「にじのきらめき」を植えた。前日に砂場で田植えの練習をした園児らは張り切って田んぼに入り、足をとられ尻もちをつきながらも泥の感触を楽しんだ。年少・年中園児の応援もあり、にぎやかに作業した。
田んぼを管理する同地区の関島晟さん(79)は地域全体で子どもの成長を見守り、大人と子どもが一緒に楽しさや大変さを感じてほしいと、この日も園児のために仮設トイレや泥を流すお湯を用意するなど園児の作業をサポートした。
田植えを体験した木全空来ちゃん(6)は「お母さんと一緒に楽しく植えることができた。保育園で育てているそら豆のごはんにして食べたい」と笑顔で話した。
同園の宮﨑千保子園長は「年少の頃から憧れてきた田植えにいよいよ挑戦できることで、任された責任感や喜びが表情に出ていた。つくる楽しさや喜び、食べられるありがたさを知って感謝する心も育ってくれたらうれしい」と話した。
同園では10月中の収穫を予定し、11月には収穫した米を使った五平餅づくりを計画している。また同活動は長年の地域農業活性化への貢献をたたえ2024年度同JA功労者表彰を受賞した。

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