JA信州諏訪は2025年度、茅野市の子ども食堂「コミュ・きっちん天香」のサツマイモ栽培を初めて支援する。5月21日、JA職員が茅野市のほ場で栽培に向けた準備を整えた。同食堂を利用する子どもがサツマイモ苗を定植し、収穫を楽しみに大切に管理していく。
この取組みは、特定非営利活動法人信州協働会議の八幡カオリ理事長から「子どもたちに農作業を経験してもらいたい」という依頼を受けて初めて実現。JAが、サツマイモ「紅あづま」100本を提供し、活動に協力する同市の小林妙子さん(54)のほ場で栽培することになった。
21日は、同市のJA茅野市営農センター、管理部協同活動推進課の職員5人が作業。ほ場に施肥した後、40メートルの畝を2本作ってマルチ張りを行った。さらに、小林さんに苗の植え方や管理方法をアドバイス。苗は、40センチ間隔でマルチに穴を開けて植えていく。横方向に苗を植えるとたくさんのイモができ、縦方向に植えると大きなイモができることを説明した。今後は、草取りやつる返しを行い、9月下旬頃に収穫できる見込みだ。
25日、子ども約15人が集まり、皆で協力して苗を定植した。収穫後は、同食堂の食材としての利用やフードドライブ、販売、焼き芋大会などを計画している。
八幡理事長は「JAの皆さんに事前に準備いただいたおかげで、子どもたちは楽しく貴重な経験をすることができている。自然豊かな故郷で農作物がどうやって育っていくか、学びを深めてもらう機会としたい」と感謝を伝えた。
JA協同活動推進課の前田直之課長は「食と農を守る地元JAとして、子どもたちがサツマイモの栽培を学びながら、おいしく食べられる機会づくりに協力できてうれしい。収穫を楽しみに、生育を見守ってほしい」と願っている。