JAみなみ信州管内の飯田市南信濃や上村、天龍村や阿南町などでお茶の収穫が最盛期を迎え、香りが良く色も鮮やかでやわらかな新芽が収穫されている。同地域では昭和40年代から養蚕に代わる地域産業として茶の生産振興し特産化を進め、毎年この時期になると近所で手を貸し合って収穫作業が行われる。現在は後継者不足や生産者の高齢化が課題となっているが、地域の特産物を守ろうと産地一丸となって生産を行っている。
同工場では例年より5日ほど早く、5日から受け入れを始めた。お茶の良い香りに包まれる中、11日には朝から受け入れた生葉の加工作業を行った。生産者ごとに機械に入れ焙煎するなどして袋詰めしていく。今年は4月の霜の被害で収量は減る見込みだが、収穫が順々に進んでいることから同JA製茶工場(飯田市南信濃)は1週間日程度稼働期間を延長する予定。同工場では25日頃までをピークに6月中旬頃まで受け入れ、およそ300件、18トン(前年比67%)を製茶加工していく。
生産者で同工場勤務の遠山智之利さん(飯田市・71)は「自身のお茶は有機栽培で安全安心にこだわって栽培している。今年も良い仕上がり。待ってくれている方たちにおいしいお茶をお届けできる」と話した。
同工場の熊谷美沙子工場長は「今年も香りの良いお茶が数多く仕上がっています。おいしいお茶をお届けできるように従業員が一丸となって頑張っているので、少しでも多く摘んでいただきたい」と話した。