JA上伊那と生活クラブ長野単協消費委員会は5月20日、宮田村の清水農園でシナノゴールド摘果交流会を開いた。リンゴ「シナノゴールド」の摘果作業を通じて、生産者と生活クラブの組合員の交流を深め、リンゴ栽培について学んだ。
同クラブの組合員が現地を訪れ、作業を体験することで「安全で安心な農産物」を実感してもらうこと、食材への関心を高めてもらうことが目的。2009年に始まり、生産者を手伝う「援農」として続いている。生産者と消費者のお互いの顔が見えるため好評となっていて、今年は年3回の交流会を計画している。
この日は、県内各地の同クラブの組合員14人が参加。園主の清水純好さん(79)、里美さん(76)夫妻やJA果実担当職員が、リンゴ栽培の現状や生産者の想い、今回体験する摘果の注意点や重要性などを説明した。
参加者は摘果で残す中心果の見極め方を教わりながら、純好さんらと一緒に作業。組合員は会話を楽しみながら、一つずつ丁寧に摘果した。
昼食には上伊那産のキノコなどが入ったカレーライスや、里美さんが地元野菜をふんだんに使って作った豚汁、清水農園のりんごジュースをふるまった。参加者は、園地で上伊那産の農産物を味わいながら、交流を深めた。
長野市から参加した組合員は、約6年ぶりに参加したといい「久しぶりに清水さん夫婦の元気な姿が見られてうれしかった。作業も思い出しながら楽しくできた」と笑顔を見せた。
純好さんは「生活クラブの皆さんが来てくれることが毎年の楽しみになっている。周りの生産者の力も借りながら交流会を受け入れることが、地域を盛り上げるための起動力になればうれしい」と話した。
10月中旬には、同農園で収穫交流会を予定。6月には初めて、子どもと一緒に楽しめるブルーベリーの収穫と、高騰する米について学ぶカントリーエレベーターの見学による交流会を開く。