伊那米総合試験地で田植え 奨励品種を選定

JA上伊那
統一の条件で田植えをする職員ら
統一の条件で田植えをする職員ら

伊那米総合試験地運営委員会は5月15日、伊那市の伊那米総合試験地の田植えをした。上伊那地域に適した奨励品種の選定と、品種ごとの生育を調査することを目的に毎年行っている。
同委員会はJA上伊那や上伊那農業農村支援センター、JA全農長野、農業共済組合上伊那支所などが構成員。
試験地では「コシヒカリ」をはじめ、もち米や酒造好適米、品種登録前の品種などを栽培する。毎年5月15日に田植えをして、収穫まで10日ごとに草丈や茎数などの生育を計測。同じ条件下での生育状況や、収量、品質などを調査し、奨励品種の選定につなげる。また、試験地の生育を管内の指標としている。
この日は、関係者21人が基準となる「コシヒカリ」のほか、いもち病や高温登熟障害の耐性がある「信交563号」など、11品種を手作業で植え、植え付けの間隔や深さ、1株の苗の本数などの条件を統一しながら、丁寧に作業した。
JA営農経済部米穀課の三澤宏樹課長は「試験地が上伊那の基準となる。品種ごとに違う苗の様子などを確認しながら作業してほしい」と呼びかけた。
JAでは、近年問題となっているいもち病や夏場の高温、昨年多く発生したカメムシによる斑点米の対策にも力を入れ、安全安心、高品質、良食味の「かみいな米」の生産に取り組んでいる。

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