広島県産レモン初選果 中継基地の役割担う

JAあづみ
傷の有無を確認し選果機にレモンを流す選果員ら
傷の有無を確認し選果機にレモンを流す選果員ら

JAあづみは13日、安曇野市三郷小倉の大型冷蔵庫で、4月中旬から貯蔵していた広島県産レモンの初選果を行った。
当JAはJA広島ゆたかと業務提携を結んでいて、レモンの受け入れは13年目。同JA管内で昨年10月から今年の4月頃に収穫されたレモンを、安曇野産果実がない6月下旬ごろまで貯蔵。国産レモンが品薄となる夏場に関東や関西、中京方面などの大消費地に供給する「中継地」としての役割を担い、JA広島ゆたかの販売増加や生産者の所得向上に貢献している。
冷蔵施設の有効活用を考えていたJAあづみと夏場の貯蔵・出荷に課題のあったJA広島ゆたかの双方のニーズが合致した。2024年度産は台風や寒波の影響も少なく、秋頃の適度な雨で玉太りも良好で100tほどを貯蔵、出荷する見通しだ。
選果前の目揃い会では傷んだレモンや規格外品の見分け方などを説明。約20人の選果人が一つ一つキズや傷みがないかを目視で確認し選果機にレモンを流し、3L~Sまでの5階級に選別される。
出荷までの間、再び貯蔵し、6台の大型加湿器で室温7℃、湿度90%を目安に品質管理する。出荷作業は6月いっぱいまで続く予定だ。
JA広島ゆたか営農販売課の森岡幸雄課長は「24年度産は自然災害の影響もなく、作柄は上々。安心・安全な国産レモンを消費者の方に届けたい。まろやかな酸味と甘味を十分に味わってもらいたい」と述べた。
JAあづみ果実中央選果所の福岡直樹センター長代理は「レモンの貯蔵と選果により施設の稼働率が上がり、地元の雇用創出にもつながっているので大変ありがたい」と話した。

MENU