JA上伊那とJA花き部会は、管内5市町村と連携し今年度も花育事業に取り組んでいる。小学生を対象に、花に親しむことで美しさや優しさを感じ、心を豊かにすることが目的。14年度から始まり、今年度は28校へ教材用のDVDと、352束(1束10本)のアルストロメリアの贈呈を予定している。
5月8日、伊那市立西春近北小学校で今年度1回目となる贈呈式が開かれ、白鳥孝市長や同JAの下島芳幸専務、同部会の中原睦男副部会長らが上伊那地域が日本一を誇る切り花『アルストロメリア』の花束を代表児童に贈呈した。地域の産業を学ぶ3年生には、教材用として同部会青年部が作成した、花育授業用教材のDVDを贈呈。式後の花育授業では、上伊那地域で生産されている花の種類や、店頭に花が並ぶまでの流れを紹介したDVDを鑑賞し、配付された資料と共に地元の花について学んだ。児童は「DVDを見たら、お花を育ててみたくなった」と話し、アルストロメリアの香りを楽しんだり触れたりしてから教室に飾った。この日は同学校へ9束のアルストロメリアを贈呈し、3年生の児童らが全クラスへ配った。
アルストロメリアの花言葉は「持続」「未来への憧れ」。前向きになれるような明るい意味が込められている。中原副部会長は「花を飾ると感謝の気持ちになり、リラックス効果がある。たくさんの人に花の良さを感じてもらうため、全クラスに置いてもらっている。見たり触れたりしながら、日々の変化を楽しんで観察してほしい」と話した。
同部会は24年度、全品目合計で約1500万本を出荷し目標販売金額の17億円を達成した。そのうちアルストロメリアは約1100万本、11億円程を占めている。