きのこ部会通常総会 新品種へ切り替え

JA上伊那
きのこ部会通常総会であいさつをする榑沢春幸部会長
きのこ部会通常総会であいさつをする榑沢春幸部会長

JA上伊那きのこ部会は4月11日、2024年度通常総会を伊那市のJA本所で開いた。役員や部会員ら16人が出席し、24年度の事業報告や25年度の事業計画など4議案を承認した。きのこ全体の出荷数量は約4067t(前年対比86.5%)、販売金額は約17億円(前年対比97.1%)となった。
松茸は高温の影響で9月の出荷がほとんどなく不作が心配されたが、10月中旬以降に数量が大きく増加。なめこの収量は計画対比100%以上の実績となった。ぶなしめじは、品質向上を目指して新品種「農工研B‐6号」の試験栽培を進めており、収量や品質面ともに良好のため25年度から新品種への切り替えを決定。関係機関と連携し早期安定生産の確立を図る。
異常気象による数量の減少、光熱費や資材費等の値上がりの影響で販売単価も上昇している。同JAの担当職員は「25年度の契約取引の値上げについて価格交渉を進めてきた。次年度以降も種菌センターの稼働率向上やコスト削減に向けて模索していく」と話す。
以前より課題となっていたJAきのこ選荷場の老朽化については、飯島町にある飯島園芸集出荷場へ移転し、集出荷に関して大きな問題なく現在も作業を行っている。
同部会ではJAまつり等で、もぎ取り体験やJA農産物直売所などできのこ汁を振舞うなど対外活動にも取り組み、上伊那産きのこをPRした。同部会では「異物混入ゼロ、安全・安心、高品質なきのこ生産」を重点目標として、見た目や棚持ちの良さなど品質の確保に努め、生産に取り組んでいくことを確認した。
榑沢春幸部会長は「様々な会議に参加したことによって販売も充実してきた。昨年度は米不足をはじめとする野菜の高騰もあったが、きのこに関しても、どんな形であろうと上伊那のきのこをできる限り全て食べてほしい。販売に力を入れ計画に沿りながら、今年度も充実した活動をしていきたい」と語った。

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