JA信州諏訪と子会社の株式会社あぐりクリエイト信州諏訪は5月1日から、地域住民が野菜づくりを体験できる「JA農園」を富士見町で開園する。2025年度は、前年度の参加者からの要望に応え、かん水施設を設置し、農地に車を横付けできるスペースを確保した。利用者からの声に柔軟に対応しながらの運営を継続し、多くの人に農作業の楽しさや苦労、収穫の喜びを味わってもらいたい考えだ。
「JA農園」は、2022年にJA次世代リーダー研修に参加した中堅職員3人が農業者の高齢化が進む中で「諏訪地方の農地を守るために新たな担い手が必要」と見据えて企画した。2024年度に初開園し、今年度で2年目。管内在住の先着10組に11月末まで、土づくり済みの農地(1区画約0.7アール)を参加費1万円で貸し出す。
今年度は4月17日、同社の社員が農園全体に施肥し、トラクターで耕耘した。22日、職員と社員8人が参加し、敷き藁で区画をつくり、看板を立てた。さらに、かん水施設として、タンク2個(1個あたり1000リットル入り)を設置。これまでは各々で水を準備していたため、利便性向上に繋がる。また、農園の中央に通路を確保した。農地に車を横付けして、追肥時や収穫時などスムーズに作業ができる。
参加者は、5月1日から利用できる。好きな作物の種や苗を植える作業から始め、自由に農作業を楽しんでもらう。推奨栽培品目は初心者にも比較的栽培しやすいトマト・ナス・ピーマン・きゅうり・ダイコン。JAの営農指導員が随時相談に応じ、状況に合わせた効果的な技術をアドバイスする。
事務局の管理部協同活動推進課の前田直之課長は「JAがサポートするので、安全・安心でおいしい農作物を楽しく栽培してほしい。初心者の方も気軽に農業に挑戦する機会になればうれしい」と呼びかけている。