りんご販売高28億円 収量減も高単価に 市場からの信頼得る高品質

JAあづみ
早生種シナノリップ(23年8月撮影)
早生種シナノリップ(23年8月撮影)

JAあづみりんご部会は、2024年度生産販売高、計画比12%増の28億680万円、出荷箱数は同比90%、60万3038箱(1箱10キロ)であった。高温干ばつなど天候不順による数量減で品薄状態のなか、味の良さや旬の果実として引き合いが強く、終始高値で推移したことが販売高増の結果となった。
17日、安曇野市で開いた24年度りんご部会通常総会で報告した。部会員やJA職員、全農長野、県農業農村支援センターら約40人が参加。
24年度は、シナノリップやつがるなどの早生種を中心に、数量確保ができた品種が多かった。一方で、高温や降雨が続いたことにより病気の発生が見られた。特に11月初旬の降雨はふじの胴裂果を増加させ、多くのロスにつながった。
他産地も同様な要因で品薄な状況となったが、同JAの出荷品目や品種は、他産地と比べ減少率を最小にとどめることができた。この事は栽培講習会などを通して、生産者へ情報を共有して対策をしたことが単価の確保につながった。
よって、全国的に品薄状態の中、まとまった数量を市場へ出荷することができたため、高単価を確立したほか、市場や流通関係者、消費者からの信頼も得ることができた。
25年度は「消費者から信頼され、果樹農家が所得を確保でき、安心して果樹経営ができる産地を目指す」を主に重点課題とする同部会の活動計画は、部会員意識の統一と樹園地の若返りによる生産基盤の強化、高密植栽培の技術向上と拡大及び早期予約を活用した苗木の確保、特秀・秀率の向上と数量確保に努め市場の要望に充分に応えられる産地の育成。
以上の取り組みを基に、販売計画26億4000万円、出荷箱数64万9240ケース(1箱10キロ)を目指す。

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